【経済】アメリカ雇用統計・失業率の分析

アメリカでは、毎月第一金曜日に雇用統計という失業率などのデータが発表されます。FXや株の取り引きをやっている人には、おなじみの統計で、株価や為替を大きく変動させることもある統計です。

アメリカの失業率や金利などの経済のデータはFRB(アメリカの中央銀行、連邦準備銀行)のサイトで見ることができます。

このデータをエクセルなどで分析してみると、不況突入とその期間を分析していくことができます。

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青い線が失業率、赤い線が12か月の移動平均線です。
だいたい青い線が時々急に跳ね上がっているのですが、この時が○○ショックなどと呼ばれる経済不況の始まりになる出来事が起こっているときです。

データを整理すると、失業率が12か月平均を上回っている時が不況期とだいたい一致していて、その不況期は定期的にやってくることがわかります。

① 過去の失業率の上昇期はおよそ3年程度

失業率が12か月平均を超えていた時期は以下のようになっていますが、およそ10年おきに景気後退が起こっていることがわかります。

2007年6月~2010年4月 35カ月 パリバショック、リーマンショック、サブプライムショック
2001年1月~2003年9月 33カ月 ITバブルの崩壊
1989年9月~1992年9月 37カ月 日本のバブル崩壊
1979年8月~1983年4月 45カ月 第二次オイルショック


過去4回の失業率の上昇期を見てみると、その期間が、およそ36カ月前後(3年前後)であることがわかります。
よく今回のコロナウイルスの景気への打撃は、全治3年などという専門家の意見がありますが、過去の経験からおよそ3年程度で回復すると予測していることがわかります。

② 失業率の低下の期間はまちまちだから、およそ80カ月か?

2010年5月~2020年2月 118カ月 リーマン後の金融緩和による景気回復期、コロナ不況へ
2003年10月~2007年5月 44カ月 ITバブル崩壊後の回復、アメリカ住宅バブルへ
1992年10月~2000年12月 99カ月 日本バブル崩壊、アジア金融危機、アメリカの復活、ITバブルへ
1984年5月~1989年8月 76カ月 プラザ合意、円高不況、日本バブル景気と崩壊


今回の景気回復は、金融緩和というこれまでにない量的、質的な金融政策で、これまでにない長期間の景気回復となりました。

①、②から、景気の回復期はどの程度になるかはわからないが、回復はおよそ3年程度ということがこれまでの例では言えます。

金融緩和は、資産価格の上昇を引き起こしていますが、結局、いわゆる「経済をまわす」ためには、株式や商品などの市場から、実態の経済にお金が流れてくる、少し違う意味での「トリクルダウン」が必要になってくると思われます。